雑草が生えないようにするのではなく、有用な雑草を利用します。
雑草対策としてすき込みするばかりでなく、逆に生かして積極的に活用します。
雑草の中には、野菜栽培の味方をしてくれる雑草があります。
畑を良くしてくれる雑草です。
「雑草を無くしてスッキリしたい」ところですが、良い雑草は大事に残すようにすることで畑が進化、また野菜が美味しくなります。
冬型と夏型
雑草管理に関する記事の一覧はこちらです。
雑草には冬型と夏型があります。
春になると「花が咲く → 種を付けて枯れていく」のが冬型。
春から「青々と育っていく」のが夏型。
以降は冬型の雑草を「冬草」、夏型の雑草を「夏草」と記します。
春先に冬草を刈ってしまうと、夏草は大喜びで沢山の芽を出します。
こうなると春に植える野菜の競争相手になります。
もちろん雑草の方が強いので野菜は苦戦、人間が野菜の応援(雑草を取る)をしなければならなくなります。
つまりなるべく長い間、冬草に居てもらえば草取りの手間が減る。
「敵の敵は味方」なので大事にします。
人間(野菜)の味方をしてくれる冬草以外にも、野菜と相性の良い雑草もあります。
例えば虫の住処になってくれたり、畑を耕してくれたり、畑を多様にしてくれる雑草たちです。
「雑草」と一括りにせず、味方の雑草と敵の雑草を選り分けて、味方の雑草を増やすようにしましょう。
こうすることで少しずつ畑が良くなっていきます。
春先に花の咲いてる雑草を大事にして下さい。
残しておきたい雑草(味方)
春先に花が咲いている雑草は、これから種を付けて枯れていく冬草(味方)なので残します。
冬草は一般的に背が低く(高くても20cmほど)野菜と共生しやすく、また小さい花が咲きます。
草刈り機で根元から全部刈るようなことをすると勿体ない。
雑草の種類が分からない場合は、花や葉っぱをスマホで撮影してGoogleレンズなどのアプリで調べてください(PCからならGoogleの画像検索)。
ハコベ
白色のかなり小さい花です。
「春の七草」なので食べられます。
ハコベには何種類かあり、茎が緑色のもの、やや紫色のもの、また葉の大きい品種もあります。
土を肥やすと言われてます。
ホトケノザ
赤紫色の小さい花です。
毒は無いですが食べて美味しくはありません。
アリ散布植物(蜜を付けた種を落としてアリに運ばせる)。
オオイヌノフグリ
青色の小さい花(青い花の雑草は少ないので見付けやすい)。
大きくならないので野菜の邪魔になりません。
畑の多様性のために残してください。
アメリカフウロソウ
白い小さい花ですが花は見付からないかも。帰化植物。
梅雨時期に発生しやすい青枯れ病を防ぐと言われてます。
帰化植物と言っても一挙に広がるようなことはありません。
カラスノエンドウなど
蔓性の雑草で他の雑草や支柱に巻き付いて伸びていきます。食べられます。
豆科の雑草なので根粒菌があり、畑に肥料を供給してくれる。
この草は蔓なので背が高い。
混みすぎると風通しが悪くなるので、増えてきたら減らして下さい。
まとめ
「雑草」の一言で片付いてしまう草ですが、実はとても多様でそれぞれ自分の都合で生きてます。
畑や野菜と都合の合う雑草は残してやると、人間の味方をしてくれます。
草刈り機や耕運機で作業してると細かい雑草など気にしてられないですが、気が付いたらちょっと遠慮してやって下さい。少しだけで良いので雑草にも気を配ってあげて下さい。
その積み重ねが良い畑を作っていきます。
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