雑草の高刈りはとても楽な上に、畑にとっても良いことです。
逆に思いっきり地面ギリギリで刈ってないですか?
それ無駄です・・・と言うか却って草の再生が早くなります。
どこを刈れば良いのか、どんな刈り方をすれば良いのかをご紹介します。
短く刈ると・・・
雑草を地面ギリギリで刈ると、却って育ちが早くなってしまいます。
すっかり葉っぱを刈られた雑草は、急いで体(葉)を再生しようとするので育ちが早くなる。
なので地面ギリギリで刈るのは止めた方が良い。
また再生速度の速い草が先に伸びて、他の雑草を押さえるので、何度も短く刈ってると雑草の種類が減ってしまう(畑はなるべく多様にしておく方が良い)。
常に短くしてると、再生速度の速い単一の草だらけになります。
例えば畦道は常に短く刈られてます。
また通り道などは常に踏んづけられている。
こう言う場所には多様な草は生えません。
採草地。
一面の牧草(稲科)だけが生える。
雑草を芝生のように短く刈り込んで見た目を楽しむのなら構わないのですが、畑で雑草を利用しようと思うなら短く刈らない方が効果的です。
特に稲科の雑草は成長点が低いので、中途半端に短く刈ると稲科の雑草ばかりが残る可能性があります(牧草地や畦道)。
稲科の雑草は成長が早く、また広く根を張るので野菜との相性が悪い。
稲科の雑草の成長点まで取ろうとするなら、土の中までほじくって切り取って下さい。
放置すると・・・
雑草を刈らずにほっとくと、陽当たりの良い背の高い雑草が有利になるので、上に伸びる草ばかりになります。
特に多年草は元々有利な条件を持っているので、多年草が増えていきます(野菜は一年草が多い)。
これもまた草(畑)の多様性を阻害するので良くありません。
雑草を生やしたいが多年草の雑草は減らしたい。
なるべく野菜と同じ競争条件の、一年草の雑草を生やさせるように手助けします。
背の高いセイタカアワダチソウ
一年草でも稲科の雑草は密植して生えるので、他の雑草が生えにくくなります。
また密植することで風通しが悪くなるり空気が足りなくなるので、蔓で上に登れる蔓性の雑草が生え始めます。
稲科の雑草の上に蔓性の雑草が乗るので、下の方は日陰になり益々他の草が生えられません。
畑では稲科の雑草はあまり増やさないのが無難です(多様性のために絶滅はさせない)。
ケイヌビエ
丁度良い刈り方
×短く刈る
×放置する
丁度良いのは「風通しが良くなるように長目に刈る」です。
風を通さないと蔓系の草が生えて上を塞いでしまいます。
地面から20cmほどの所でカット。
20cm以下には春であれば冬型の雑草が生えるし、それ以外の季節でも野菜にとって有用な雑草が多い。
また風通しのために風の通路ができるような刈り方をしてください(植物には土中の酸素が必要)。
所々、刈払機を傾けて草を深く刈ってやります。
「20cm以上の高さになると刈られるな」と雑草は感じて、徐々に伸びが遅くなってきます。
刈払機で上の方だけを刈るので、刃が痛まず長いこと使えます。
充電式の刈払機でも負担が少ないので、長時間の草刈りが可能になります。
まとめ
畑仕事ではとにかく「多様にする」ことを意識して下さい。
単純化させない、複雑な植生にする。
色んな種類の草を生やす。
一般的な畑では「耕運機をかけて(草を無くし)畝を作り、同じ野菜を一列に育てる」。
せめて周りの雑草地帯は複雑で多様な世界を維持して下さい。
こうすることで少しでも自然農に近付いた環境になります。
草を排除するのではなく、草を手頃に育てるために草刈りすると言う意識を大事にして下さい。
畑に草を生やしてると、あれこれ言われる場合が結構有ります。
コンセプトが異なるので無視してマイペースでやって下さい。
自分から村八分になる手もあります。
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