大浦ごぼう野生化栽培|大浦牛蒡なら塩ビ管もトタンも不要

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大浦牛蒡は太くて短いから、とても収穫しやすい。
野生化させると春先に勝手に出てきて、簡単に掘り出せます。
ゴボウが山菜と同じように何もしなくても毎年収穫できます。
味も香りも最高!

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大浦牛蒡の特徴

その他の野菜の栽培方法はこちらです 野菜一覧表

なんと言ってもこの形。
ずんぐりむっくりでゴボウとは思えないスタイルの悪さ😆
しかも中が空洞になってます。

食べては普通のゴボウより柔らかく、また長さも短かく作りやすい。
これを野生化させます。

野生化して既に20年ほど経ちますが、現在まで毎年収穫が続いてます。

完成品。
ぶっといです。

このゴボウは、千葉の大浦地区で江戸時代から栽培されてきたと言われてる伝統野菜です。
見ての通り直径10cmほどで内側に空洞がある。
ほっとくと長さは1mほどになります。

食べて驚くのはその柔らかさ。
普通のゴボウと比べてかなり柔らかい。
だからと言って繊維質が少ないわけではないので、食べ過ぎには要注意です。

自作した野菜は繊維感が少なく、煮ると直ぐに柔らかくなりますが、繊維質自体はとても豊富なので食べ過ぎるとお腹がゴロゴロになります。
特にゴボウは野菜の中で最大の繊維質を持つので、注意してください。

  • 連作障害あり(3~5年)
  • pH6~7
  • 発芽適温は20~25℃
    十分に暖かくなってから開始します
  • 生育温度は20~25℃
  • 播種から野生化まで3年ほど
  • 株間は30cm
    完成までに間引いて100cm間隔で花を咲かせ野生化
  • 日当たりの良い場所で育てます
  • 地上部は3℃以下で枯れるが、根はー20℃に耐える

野生化してるので4月になると自然に出てきます。
この時期で根長は20cmほど。
未だ細いですがとても柔らかくておいしいですよ。

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畑の準備

野生化させ一年中生やしておくので、邪魔にならない場所を見付けて下さい。
大浦牛蒡が好きなのは、日当たりの良い乾き気味の畑です。

野生化のためには「好きな場所」を見付ける必要があります。
植え場所を何カ所に分けて試す手もあります。
この記事では野生化用と収穫用を同時に作ってます。

酸性土壌に弱いので(最適土壌pHは6~7)、苦土石灰を多めに入れます。
花を咲かせ実が落ちるまで一年以上育てるので、牛糞堆肥を大めに使い、畝を少し高くします。
畑の肥料が切れているようなら、緩効性の化成肥料も使って下さい。
例(1㎡辺り):牛糞堆肥3kg、苦土石灰3握り、緩効性の化成肥料2握り

野生化用の畑。
少し高畝にします(種を蒔く部分にだけ培養土を入れてます)。

これは収穫用の畑。
手前側の点蒔きが大浦牛蒡。

ゴボウの生育適温は20~25℃。
寒くなると葉は枯れますが、根は真冬でも傷むことなく収穫できます。
強い太陽が好きですが、湿気にはやや弱いので、乾いた畑か高畝で育てます。
普通の栽培(野生化させない)では、ゴボウは特に連作を嫌うので、畑の管理に十分注意してください。

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種蒔きと苗作り

直根なので直播きしますが、ジフィーポットを使えば苗を作ることもできます。
ゴボウは日当たりの良いところで育てます(半日陰でも育ちますが成長が遅くなる)。
春先に種を蒔き、11月頃に完成します(完成前に収穫すると更に柔らかくておいしい)。
そのまま畑に放置すれば真冬でも雪の下から収穫出来ますが、少し残しておいて野生化させます。
栽培自体は難しいことはありません。

野口種苗にて入手。

ゴボウの種は好光性種子なので、土は薄くかけるようにします。
種を蒔く部分の土を拳などで圧縮し、種を蒔き土をかけたら再度圧着するように押しつけてください。ふわふわな土では発芽に失敗します。
必ず圧着してから水遣りしてください。
種を蒔く所だけ培養土を使ったり、種蒔き後に籾殻などを載せる方法もあります。
種を一晩水に漬けると発芽率が上がります。

直播き

5月中旬から6月中旬にかけて種蒔きします。
点蒔きしますが、もし細い間引きを収穫したいのであれば、すじ蒔きします。
なお好光性種子なので、土は薄くかけてください。

24時間吸水させた種をポットに蒔き、地温30℃を維持すると48時間で発芽します。
直播きの場合は、地温にも寄りますが5~10日ほどで発芽します。

野生化用。
5/23に播種し5/28発芽。

この畑は収穫用(野生化させず全部収穫する)。

苗作り

苗を作ることもできます。
直根なのでジフィーポットを使います。
好光性種子なので土を薄くかけ、30℃を維持すれば3~4日で発芽します。
苗から作るとコントロールしやすくて扱いやすい。

ジフィーポット苗の場合はポットのまま植えます。

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育成

ゴボウは初期の生長がとても遅いので、雑草の除草に精を出してください。
9月までは月に一度の追肥をします。

播種から24日経過。

播種から40日経過。
根の長さ10cm ほど迄なら移植も可能です。

播種から52日経過。

播種から2ヶ月。
収穫用と野生化用の間引きを食べ始めてます。

播種から3ヶ月の間引き。
シャベルの柄より太い。
葉っぱ一枚が直径50cm位ある。

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野生化用の間引き収穫

野生化用に植えた畑の間引きです(収穫用の畑の分はこちら)。

播種から4ヶ月後の間引き。
全体の長さ180cm。
でかい!

ただの根っこ。
食いものとは思えない。
でも柔らかいんです。

野生化用の間引きの調理

野生化用の間引きもおいしく頂きます。

まな板からはみ出すサイズ。
外した周りの根っこ一本で十分。

未だ完成してないので真ん中の空洞がありません。

外した髭根は味噌を付けて頂きます・・・うまい!

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野生化の道

翌年の4月、種蒔きから約一年経過。
冬を越えて葉っぱが出てきます。
今年はこれに花を咲かせて種を落とさせ、いよいよ野生化させます。

混むようなら間引いてください。

6月になると一挙に巨大化。
高さは2mを超えます。

花が咲けば野生化成功

花が咲けば野生化は成功です。
秋になると種を落とし、少し離れた場所に新たに発芽します。

7月に入ると花が咲きます。
アザミの花。

花が咲いてから3年ほどすると、落ちた種からの発芽で自然発生を確認できます。
これで野生化の完成。

後はもう「食べたいときに掘る」だけ。
山菜と違って牛蒡は一年中収穫できます。
もう二度と牛蒡は買わないし、作る必要も有りません。
野生化は最強です。

3/27 3本だけ採ってきました。
味噌を付けて囓れば最高の香り。
山ゴボウを柔らかくしたような雰囲気です。

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収穫用の収穫

収穫用に植えた畑の分です。
食べたいときに間引いて収穫します。
家庭菜園では「間引きしなかった分が完成品」。

種蒔きから5ヶ月。
未だ少し細いですが、細いのを味噌漬けにするのもおいしい。

種蒔きから6ヶ月。
まじめに耕さないとこうなる。
でも食べるのに問題ナシ。

こちらは綺麗に完成。

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大浦牛蒡の味噌きんぴら

ゴボウと言えばやっぱりきんぴら。
味噌きんぴらにしました。
ゴボウとニンジンは同時に収穫出来るので、きんぴらにピッタリです。

自家製の牛蒡は採り立てなので皮がとても柔らかい(市販品のように時間が経って硬くなってない)。
この皮が美味しいのでスポンジで軽く洗ってください。
また採り立てはアクもないのでアク抜き不要です。

大浦牛蒡200g(5~10cmほど)。
ニンジンは100g。
調味料は、味噌、ごま油、酒、トウガラシ、砂糖、いりごま。

ゴボウとニンジンを細切りにします(自家製野菜は柔らかいので、太目の細切りが良い)。
採り立てはアクが無いのでアク抜き不要です。
フライパンでごま油とトウガラシを炒め、香りが出たらゴボウとニンジンを炒めます。
油が回ったら調味料を入れて炒め、しんなりしたらできあがり。
お皿に盛ってから、いりごまをパラパラっと。

調味料以外は全部自作。
ゴボウもニンジンもゴマも強烈な香り。
やはり料理は素材次第ですね!

自家製の野菜は柔らかくても繊維質が非常に多いので食べ過ぎに注意!
食べ過ぎるとお腹が大変なことに(^^;

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発芽実験など

発芽温度の確認などの実験記録です。

24時間吸水させた種をポットに蒔き、地温30℃を維持したら48時間で発芽開始。
大浦牛蒡は安定して発芽します。

6/5 
48時間で発芽。

6/16 
播種から24日。

7/14 
播種から52日。

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