花粉症に効き料理に香りを添えるローズマリー。
このローズマリーの寒冷地での育て方をご紹介します。
岩手は最低気温が-10℃ほどになるので、通年での屋外栽培はできません。
鉢植えにして春から秋は屋外で育て、冬は屋内に入れます。
ローズマリーの特徴
ローズマリーは、地中海沿岸が原産の常緑性の低木。
地中海沿岸は「暖かく、乾燥していて、土は石灰質(pHが高い)」。
岩手で育てるためには、寒さ対策だけすれば他の条件は整えることができます。
ローズマリーは乾燥に強く、とても丈夫で簡単に増えます。
寒さにだけ気を付ければ、岩手でも十分に育てられます。
タイプ:半耐寒性常緑低木 (耐寒気温-5度)。
樹高:50~80cm。初夏に開花。
栽培方法: 岩手は-10度程度まで気温が下がるので、鉢で育て、冬は屋内に保管する。
苦手なこと:移植。
日当たりの良い、水はけがよく乾燥気味のやせた軽い土を好む。
水と肥料を少なく育てると株は小さめになるが香りの強いローズマリーになる。
5月頃、伸びた枝を地面に押しつけて取り木で殖やす。
多量の収穫は3年苗くらいからが無難です。
とても小さい花ですが、ミツバチが来てローズマリーの蜜を集めます。
試しに蜂蜜を購入したのですが、ローズマリーのあの香りは全くせず「ただの蜂蜜」でした・・・残念。
苗の購入
その他の野菜の栽培方法はこちらです 野菜一覧表
苗を購入します。
入手した苗のビニールポットを少し強く握って、根の回り具合を確認します。
固いようなら鉢替えします。
手前トスカナブルー
奥はマリンブルー
マリンブルーの方が香りが強い
育成
市販の苗は土が少ない場合があります。
ポットから抜いてみて根が回っているようなら鉢替えします。
鉢替え
鉢替え用の土は、水の抜けやすい軽いものを使います(野菜の苗作り用の培養土が使えます)。
重い土でも育ちますが、水のやり過ぎに注意。
元々が地中海沿岸の植物なので、軽い土が向いてます。
庭などに定植する場合は、苦土石灰を多めに使ってpHを上げ、やや高畝で育ててください。
スリット鉢を使えば水管理が簡単になります。
また水はけの良い軽い培養土を使います。
4/4
鉢替えしました。
液肥を与えてます。
置き場所
日当たりが重要です。
夏場の強烈な日射しも問題ありません。
半日陰でもそれなりに育ちますが、なるべく日向に置いてください。
水と肥料
野菜の苗を作るつもりで管理します。
鉢を持って軽くなるまで放置、一挙に大量の水をやります(水と一緒に酸素を根に送り込む)。
地植えの場合は水遣り不要です。
肥料は要りません。
元々肥料の少ない土地に育つ植物なので、特に肥料を与えなくても育ちます。
むしろ肥料が無い方が香りが強くなります。
※鉢替え直後など、早く育てたい場合はハイポネックスの液肥などを与えてください。
5/2
鉢替えから一ヶ月経過。
鉢替え時に液肥を与えました。
既に二倍ぐらいのボリュームになっています。
剪定
剪定すると脇芽がたくさん出てこんもりと育ちます(枝の途中を鋏で切る)。
剪定しないと高く育ちます。
お好みの樹形にして下さい。
ローズマリーは草ではなく「木」です。
最初は緑色の茎もだんだん木質化してきます。
枯れ初めの枝は時々剪定してください。
混んでる枝も剪定してしまって構いません。
11/5
高さ方向に育てました。
樹高は約30cm。
植え替え
ローズマリーは根の生育が旺盛です。
鉢植えの場合、1~2年で根詰まりしますから、更に大きい鉢に植え替えます。
根詰まりすると枝の先の方だけが緑色で、枝の根元部分の葉が落ちて木質化します。
早めに植え替えましょう。
植え替えは春先か秋に行います。
根鉢を崩さずに一回り大きな鉢に植え替えます。
植え替え後は水遣りして日陰に置いて養生して下さい。
10日ほどしたら日なたに移します。
増殖(取り木)
増やす場合は取り木が一番簡単です。
長い枝を地面に押しつけて石でも載せておけば根が出てきます。
根が出たら枝を切断して鉢に植えます。
また挿し木も簡単で、枝を10cmほどに切って、培養土に挿してください。
ローズマリーは、一本を長く育てるよりも、増やして更新する方が育てやすいです。
数年に一度は、取り木や挿し木で更新するようにしましょう。
枝を地面に押しつけます。
発根したら切り離します。
レシピ:料理の香り付けに
ローズマリーは料理全般に使えます。
豚肉、鶏肉、牛肉、魚にも合います。
ジャガイモやトーストやピザにパラパラッと載せ、オリーブオイルをかけてオーブンで焼くのもおいしい。
自分で育てていると、いつでもフレッシュなハーブを使えるのが嬉しいです。
ローズマリーの葉をオリーブオイルで炒めてジャガイモにまぶしたり、オーブンで鶏肉を焼くときに添えたりして使いましょう。
ぜひいろいろな料理に利用してみてください。
ローズマリーはアクが強いのでお風呂には入れない方が無難です。
部屋に吊して香りを使いながら乾燥してやればアクが減ります。
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