おつまみやトマト料理にピッタリの「塩抜きなし」の本物のパンチェッタを作ります。
カルボナーラやペペロンチーノ、またパスタ以外にも色々な料理に使えるので、是非作ってみてください。
想像以上に簡単に作れて、想像以上に美味しいのがパンチェッタ。
偽物ではない自家製の本物のパンチェッタが一ヶ月で作れます。
ベーコンと違って煙り臭くないので、色々な料理に使いやすい。
パンチェッタとは
パンチェッタは、豚のバラ肉の水分を減らした食材です。
余計な操作は何も加えられていません。
特に「加熱していない」と言うのが他の食材との大きな違い。
ベーコンは燻煙します。また燻煙時に65℃程度まで加熱します。
ハムも燻煙後に加熱処理をしています。
生ハムとはどこが違うの?
肉の部位が異なります。
生ハムは豚のもも肉を使います。パンチェッタはバラ肉(胸の部分)を使う。
脂の少ないもも肉を使う生ハムはあっさりした味ですが、パンチェッタは脂の旨みとコクを感じる味わいです。
白金豚2kg+粗塩+セロファン
パンチェッタは肉の味で食べます。
誤魔化しようが無いので美味しい素材(豚肉)を使ってください。
ここでは、地元産の白金豚のバラ肉をつかっています。
白金豚のほかに使うものは塩(好みで胡椒やローリエ)とセロファン。
セロファンに包んで冷蔵庫で一ヶ月寝かせれば完成。
想像以上に美味しく出来るので、是非作ってください。
「冷蔵庫の匂いなんて気にしない」のならセロファンさえ不要です。
キッチンペーパーなどに包んで、ただそのまま乾燥させれば完成します。
道具の準備
豚肉を長い時間に亘って、冷蔵庫で保管・熟成させるので、菌にだけは注意してください。
アルコールを使う、汚れた手で肉に触らない・・・これをしっかり守って作ります。
肉の処理の前に、下漬に使う道具の消毒や、置き場所の確保をしておきます。
ナベ、バット、お盆、包丁、アルコール、ブランデー、塩、タオル、ペーパータオルなど。
肉も取り出しやすいようにパックを開いてください。
「肉を触った手でほかを触らない、ほかを触った手で肉に触らない」のが大事。
いくら冷蔵庫で保存するとは言っても、置いておく時間が長いので要注意。
とにかく菌を減らすことに留意します。
手や器具類にアルコールをスプレーし、ペーパータオルで拭き取ります。
以降は、肉とアルコール消毒したものしか触れません。
先に準備しておかないと、何度も手を洗うことになり、手間が増えてしまいます。
肉も取り出しやすいように出しておく。
器具類にアルコールをスプレーし、ペーパータオルで拭き取る。
下漬け
バラ肉の表面に付いた菌を殺すために、濃い塩で下漬けします。
表面が白くなるほど塩をたっぷりまぶしてラップを載せ、6~24時間ほど冷蔵庫に保管(あまり長時間になると塩が肉に入ってしまうので手加減してください)。
この塩は翌日には洗い流してしまうので、粗塩ではなく安い精製塩で構いません。
一晩で結構な量のドリップが出ます。
下漬けの塩抜き。
1時間ほど流水に浸けて塩抜きします。
本漬け
下漬けしたバラ肉の水分を取る為に、奇麗なタオル(またはキッチンペーパー)で拭ってから軽く乾かします。
これにバラ肉の重さの2.5~3.0%の粗塩(好みで胡椒やローリエも)をまぶします。
脂身側にもしっかり塩を付けてください。
余った塩は残さず身側にすり込みます。
最後にセロファンで丁寧に包んでください。
空気が入らないように、セロファンをピッタリと貼り付けながら包みます。
奇麗に包まないと冷蔵庫の匂いが付いたりするので、ここは気合を入れて丁寧にお願いします。
熟成させる
セロファンに包んだバラ肉の重さを量ってから冷蔵庫に入れます。
肉の下側に空気が通るように、網や棒などを置いて少し持ち上げておきます。
後はもう何もすることはありません。
黙って一ヶ月待ちます。
はじめて作るのなら、時々重量を量ってみてください。
もし乾燥が早すぎるようなら、セロファンごとタオルや布で包みます。これで乾燥速度を調節できます。
一ヶ月後に重さが10%ほど減れば丁度良い熟成具合です。
完成、保存
完成しました。
生ハムのような味になり、想像以上に美味しいですよ。
料理に使うのも良いですが、むしろ酒の肴にピッタリ(^^;
ベーコンやハムとは違ったおいしさがあります。
保存する場合は、食べ切りやすいサイズに切ってから、真空パックして冷凍します。
水分が減ってるので、冷凍しても味が落ちません。
おわりに
生のバラ肉を冷蔵庫で乾燥・熟成させるだけで、ここまで美味しくなります。
注意するのは「滅菌、とにかく菌を減らす」。
冷蔵庫に長時間入れておくことになるので、菌の増殖にだけは注意してください。
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