白菜の栽培と病気(写真)|軟腐病の予防のコツは播種時期

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「美味しい白菜は病気に弱い」ものです。
理想白菜は繊維が細く柔らかいので傷がつきやすく、傷から軟腐病になります。
これを防ぐには「種蒔きの時期」がとても重要。
繊維が太く病気に強い品種もあります(味は落ちる)。

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軟腐病とは

軟腐病は白菜の病気としてはポピュラーなもので、畑の土の中に住んでいる菌が傷口から入って発病します。
発生適温は22~30℃、雨で跳ねた土から感染します。

なんとなく萎れてる株を見付けたら、株を軽く持ち上げてみてください。
軟腐病ならスポッと外れてしまいます。
外れた部分が茶色くなっていて、溶けたようになります。特有な匂いも。

難病にかかった白菜の写真
難病にかかった白菜の写真(中心部分)
難病にかかった白菜の写真(株側)

発病した株は、葉の繊維に沿って上の方まで傷んでいるので食べても美味しくありません。
諦めて捨ててください(来年使わない予定の場所に捨てます)。

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対策

軟腐病を防ぐには・・・
・栽培する温度(22℃以上)に注意
・傷がつかないようにする
・良い畑を使う(連作しない・乾いた畑・高畝)
・肥料を減らす(窒素の多い野菜は腐りやすい・弱い)
これらに注意します。
特に「温度」が重要。

どうしても上手く行かない場合は、品種を変える手もあります。
理想白菜は、繊維が細くみずみずしく柔らかいので、軟腐病になりやすい。
富風などは、繊維がやや太く硬いので病気に強い品種です。
食べては理想白菜が間違いなく美味しいですが、難しいようであれば他の品種を選んでください。

栽培の温度

一番大事なのは平均気温。気象庁気温グラフ
とにかく暑さに注意してください。
白菜の最適温度は15~20℃。
小さい苗のうちは割と高温でも問題無いですが、巻き始める頃に温度が高い(22℃~)と発病します。

2021/8

こちらは2021/8の気温。
播種するのは平均気温(黒いグラフ)が25℃程度に下がってから。

2021/8の気温グラフ

8/10に播種、8/31に定植、巻き始める頃には20℃ほどに気温が下がってます。
このタイミングになるように播種(苗作りを開始)してください。

2021/8~9の気温グラフ

2023/8

これは2023年の気温ですが、同じ8月でも平均気温が高すぎます。
この気温で播種すると、苗の完成が早すぎて軟腐病が出やすくなります。
試験的に8/10に播種(苗作り開始)した結果、45日目の9/25から軟腐病が出始め、10/1迄に1/3を破棄しました。
10/5以降には平均気温が15℃に下がり、軟腐病の発生も止まりました。

2023/8~10の気温グラフ

平均気温が丁度良ければ白菜は元気に育ちます。
元気であれば虫を除ける力が強まります。また耐病性も上がる。
また気温が下がると虫も減るので、まず発病しません。
「平均気温」には、しっかりと気遣いしてください。

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傷がつかないようにする

平均気温が高い場合には、虫に囓られないように注意する必要があります。
虫に囓られると傷がつき、雨などの跳ね返りで傷口から菌が入ります。
勿論、除草などの農作業時にも傷をつけないように注意してください。

気温が高くなく、白菜が元気であればオルトランなどの薬を使う事も出来ますが、気温が高いと話は別。
オルトランなどの農薬は「虫が葉を食べると昇天」する農薬。
つまり「虫が食べた時点で傷がついている」と言うこと。
殺虫剤系の農薬も虫が出てから撒くので、既に囓られてます。
農薬で使えるとすれば病気予防系の農薬ですが、これらを使うよりも「網掛け」のほうが効果的です。
家庭菜園では量も多くないので、ぜひ網掛けしてください。

虫除け網の張り方の構造図

傷がつかないようにする為の最強手段は網掛けです。

虫除け網を実際に張った畑の写真
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良い畑を使う

軟腐病を予防するのに向いた畑とは・・・
連作してない。
風通しが良い。
この二点。
もし湿気の強い畑なら高畝に。

連作した畑で育てると、元気に育たないのでどうしても病気に弱くなります。
弱い白菜には虫が付きやすい → 傷が付く → 傷から軟腐病が発生。
理想的な畑は、耕作放棄地です。
耕作放棄地を新たに耕して白菜を作れるのなら最高でしょう。
畑に余裕があるのなら、白菜用に敢えて耕作放棄しておく手もあります。

なお苗を植えるときの間隔にも注意してください。
風通しが良くなるように、間隔をやや広目にします。
間隔が広いと、軟腐病が出たときにも除去しやすく、病気がうつるのを防ぎやすくなります。

予防薬を使う

製品ページ 経緯など
バイオキーパー水和剤と言う、病原性のない軟腐病菌を使うことで予防します。
微生物防除剤(化学薬品ではない)なので使用回数に制限は無く、何度でも使えます。

発病前~発病初期にスプレーしてください。
白菜やキャベツなら、7~8葉期から散布を開始し、結球初期を中心に7~10日間隔で5回程度連続散布すると効果的です。
なお生きた菌なので、開封後は全部使い切る必要があります。

希釈倍率が500~2000倍なので、100gでは数十リットル以上になります。
家庭菜園で使うには多すぎるので、なるべく他の方法で防ぐ方が良いでしょう。

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発病してしまったら

もし発病した場合は、早めに見付けて遠くに捨てて下さい(埋めたりしなくても大丈夫)。
引き抜く際に他の白菜にぶつけないように注意。
また残った葉っぱも拾って捨ててください。

発病したと言うことは、気温が高かったと言うこと。
来年は少し遅めに苗作りを開始します。

アブラナ科(白菜、キャベツ、カブなど)の連作は禁止です。
肥料が多いと発病しやすくなります(多肥で育てると味も落ちる)。
なお「少しぐらいなら発病しても構わない」場合は、捨てる覚悟で3割ほど余分に苗作りしてください。

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