新NISAと手数料無料で株式市場に初めて参加する人が増えてます。
投資信託などで長期投資をする人が多いようですが、短期売買の方がずっと勉強になります。
チャートを見て「あ、チャンスが近い!」と分かるようになりたい!
どのようにチャートを見れば良いのかを詳しくご紹介します。
「安全第一」をモットーに「損するなら手出ししない」方式です。
この記事は、筆者個人の売買方法を記したものです。なお新NISAや投資信託には参加していません。
なぜ株を「直接売買する」のか
株での儲け方を身につけるためです。
それに比べて投資信託は人任せ・・・全く練習になりません。
投資信託は、手数料が高い、元本保証が無いくせに管理費まである。
流行が終わると解約が増えて運用規模が縮小し禄に管理もしなくなる。
日本のファンド(投資信託)数は1万4000本と米国の1万本を上回る。
一方、運用資産総額は290兆円と米国の4000兆円の1/10以下、ファンド1本当たりの運用残高は米国の1/20。
規模の小さいファンドに良いことは一つもありません。
分散投資が制約される、経費率が上がる、市場に影響を与えることが出来ない、プライベートエクイティ取引やヘッジファンドへの投資ができないなどなど。
しかも人任せだからベンチマークより利回りが悪くても文句も言えない。
投資信託は「証券会社や銀行が手数料を稼ぐための商品」です。
株式の直接売買なら、利益も損失も全部自分の実力・・・もやもやせず、いつもスッキリ。
株の売買は「安全第一」
この記事では「現物買い」をご紹介しています。
株の短期売買は大損することがなく初心者向き。
しかも少ない資金で短期に細かく稼ぐので、売買回数が増えて練習にピッタリ。
安全第一のためには、株を買う前に、損切り価格を決めておきます(出来れば利食いの目安も)。
損切りを決めておけば、それ以上は損しません。
もし損切り価格を下回ったら、ゴチャゴチャ考えずに即座に手仕舞い。
安全第一の神髄は「損切り」です。
もしこれが出来ないなら株に手出ししないでください。
初心者は含み損が出てくると勿体なくて切れなくなる。
そして損切りが出来ず「持ってれば上がるかも」と都合良く考えてると、もっと下がるのが決まり。
下がり続けるストレスに耐え切れずに諦めて手放すと、その直後から上がり始める・・・これもお馴染み。
「もう二度と株なんかやらないもんね」・・・こうして株から離れていきます。
この記事では、「損切り価格」と「利食い価格」の決め方をご紹介します。
「損切り価格」を決めたらしっかり守ってください。これが安全第一で最重要。
何度でも言います「損切り」は必ず守ってください。
これが出来るようになれば、もう初心者ではありません。
現物買いの損失をヘッジするために、クロスするようなことは手間が増えるだけ。
実質の目減りをごまかせるわけではありません。
気合を入れ、腹をくくって「損切り」し、ストレスを切り、すっきり再出発してください。そして次で取り返しましょう。
お金がからむので強いメンタルを持つ・・・これが一番重要です。
現物買いだけ
なんと言っても現物買いが一番安全です。
金利ゼロだし、株価がゼロになれば終わることができる。
株の売買は、どうしてもストレスがかかります。
なるべく安全な環境で、安全な条件で売買してください。
少しでもリラックス出来るように「現物買い」一本で練習します。
売りには天井がありません。
損失が無限に膨らむ可能性があります。追証からの破産もあり得ます。
さらに貸株料や逆日歩もあります。
現物買いであれば、株価がゼロになればそれで終わり。
追証も無いので借金になりません。
常に最悪のことを考え、安全第一で練習します。
「お小遣い稼ぎ」であることを忘れずに!
現物買いと信用売買について
株式市場への参加の仕方には二種類有ります。
証券会社にお金を借りて売買する「信用売買」、自分のお金で実物の株を購入する「現物買い」。
この記事では「現物買い」のみをご紹介しています。
信用での売買では、証券会社に金利を支払う必要があります。
金利は年利数パーセントと大した金額ではありません。
ただ「信用売」の場合には、色々な要素があり、思いがけないお金がかかることもあります。
また急激な値動きの場合に手仕舞いできないこともあります(買う人が出てこなければ決済不可能)。
更に損失が膨らむと「追証」と言う借金を抱えることになります。
信用取引やクロスの手順は、こちらの記事を参照してください。
買う前に決済価格を決める
買い出動や損切りの株価は、チャートを見て決めます。
他人の意見やネットの情報は当てにせず、チャートを見て自分だけで判断してください。
くれぐれも人の意見に左右されないようにして下さい。
中には事前に買っておいて、ネットで煽って売り抜けるような人も居ます。
「プロが教える、必ず上がる株」などの記事は、信じないでください(本当にそんなに儲かってるなら、記事なんて書かずにハワイにでも移住してるでしょう)。
損切り価格も利食い価格も、いずれの価格も買う前に決めます。
特に「損切り価格」は非常に重要で、損切り価格は必ず買う前に決めます。
利食いは至って気楽で、何時手放してもプラスなので精神的に追い詰められることがありません。
逆に損してるときはストレスがかかっているので、どうしても余計な妄想や楽観視が出てきます。
希望的観測を入れずに、買う前に決めた損切りラインに達したら、夢も希望も捨てて手放してください。
初心者で一番大事なのは損切りです。
これが出来ないのなら株への手出しは禁止です(メンタルの弱い人は株では勝てません)。
なお損切り価格を決められない場合は参加しません。
実際の損切り例
筆者が損切りしたときの日清食品のチャートです。
①でIFDで「買」で参加、同時に②に「逆指値の売」が発注されます。
そのままほっといたので②で損切りされました。
①で参加する時点で②も入れてる。
損した理由は「①の時点で間違えたから」です。
そうです、①で「買う」と決めた判断が間違いであり、②が間違ったわけではない。
では次回からは①で間違えないようにしましょう。
実際の利食い例
こちらは利食いしたときの紀文食品のチャートです。
①でIFDで「買」で参加、同時に②に「逆指値の売」が発注されます。
③で手動で決済しました。
チャートの見方
チャートの見方をご紹介します。
チャートを見て「皆がどう思うかを当てる」のが、株で儲ける秘訣になります。
大多数の人の行動を予測し、自分も同じように行動することで儲けることが出来ます。
もし先取りすることが出来れば大きく稼げますが、これがかなり難しい。
「チャートなんかで決めて良いの?」 ← クリックで開きます。
「チャートなんかで未来のことが分かるの?」と思われるでしょうが、これが分かるんです。
チャートにはあらゆる要素が表示されています。
その時の参加者の気持ち、世相、事件、ファンダメンタルなど、あらゆることが現れています。
そして大多数の人がチャートを見て行動を決めるため、逆にチャートパターンから大多数の人の行動を予測できます。
株式を売買する人は全員チャートを見ています。
そして大多数の人が上がると思えば、皆が買いに入るので本当に上がります(逆であれば下がる)。
つまり「チャートを見て皆はどう思うか」を当てるのが、株で儲ける秘訣になります。
大多数の人が上がると思える奇麗なチャートは、頻繁に出るものではありません。
慣れないうちは年に数度しか見付けられず、毎日チャートを見るだけで参加できない。
初心者のうちはそんなもんです。
例:楽天グループ
このサイトの記事は2023/9に書いてます。
最初のチャートは、4755楽天グループです。
なおチャートは、松井証券のものを利用しています。
「このチャートを見て皆はどう思うか」を探るのが目的です。
そして皆と同じ行動をとります。
株価は会社の業績や将来性で動くものではありません。
単純に「買う人が多ければ上がる」だけです。
皆が欲しがる銘柄を、皆と一緒に買う・・・これが全てです。
月足チャート
これは4755楽天グループのここ10年間の株価推移です。
このチャートは月足です(「一ヶ月がローソク足一本」で現されている)。
チャートの項目ですが・・・
- ①その価格帯での出来高。
その価格でどのくらいの株数の売買が行われたかを表します。 - ②月別の出来高。
その月にどのくらい売買が行われたかを表します。
先ずは全体をざっと見渡してみてください。
④に来る前は下がり続け、ここ一年ほどは水平です。
水平なときは、短期間に何度も参加して、細かい利益を取るチャンスです。
では詳しく見ていきましょう。
①を見て分かること(大多数の人が判断すること)は、「この十年で今が一番売買が頻繁である」(一番下の棒グラフが右に長く伸びてる)。
また「③の価格までは出来高が少ない(売買が少ない=参加者が少ない)」から、③までは上がりやすい。
→ ただし長期投資ではないので③に届く前に手仕舞い(決済)します。
②から「ここ数ヶ月は出来高が多い(売買が頻繁である)」。
→ 大多数の人は「そろそろ動きが出そうだな」と判断しています(あなたも皆と同じ判断をしてください)。
と言う事は「楽天の株を見張ってれば儲けるチャンスがあるな」と判断します(動きがあれば儲けのチャンスも出てくる)。
なお「上がるか下がるか」の判断は未だ出来ません。
日足チャート
このチャートは日足です(「一日がローソク足一本」で現されている)。
上の月足チャートから3営業日後の日足チャートです。
- ①②③は、月足チャートと同じように出来高を表しています。
- ④はSMAです。
デフォルト状態なので70日の単純移動平均です。
SMAは大多数の人が気にする指標です(あなたも気にしてください)。
①の価格帯での出来高が多い。
このことから①の価格帯では抵抗が大きい(皆は上抜けしにくいと考える)。
→ つまり①を抜けたら上げやすいから参加しましょう。
②では出来高が少ない。
このことから②の価格帯では抵抗が少ない(皆は下抜けしやすいと考える)。
つまり②を下回るときは、簡単に一挙に下抜けると思われます。
→ と言う事なので、取り敢えず⑥を損切り候補としましょう。
③出来高は下がりつつあるので、参加者が減りつつある。
→ 大多数と同じ行動をとるのが目的なので、あなたも今は参加してはダメです。
「先に買っておけば儲けも大きい」と考えるのは、バクチになるので禁止。
④のSMAと⑤の直近高値にも注目します。
これらも抵抗(皆が注視してるので売買が拮抗する)になります。
④⑤①の三つが重なる価格帯は、かなり強い抵抗になりそうです
→ つまりこの辺の価格帯が抵抗になり、なかなか上げなさそうです。これを抜けたら参加しましょう。
出来高の多い価格帯を一旦上抜けると、今度はこの価格帯が下方向への抵抗になります。
そこでこの価格帯の少し下側に損切りを置くようにすれば安全です。
大多数の人は、このように考えるので、あなたも同じように考えらるようになる必要があります。
出来高が多いと言うことは、その価格帯で株を買って持ってる人が多いと言うこと。
多くの人が注視してるので、色々な動きが出やすくなります。
まとめ
今は未だ参加せず、日足の①を越えたら参加する。
損切りは①の少し下に置く。
長期の場合の利食いは月足の③に置く。ただし日足チャートの動きに応じて変化させる。
と言う計画で参加すれば、おおよそ600 → 900円ほどの範囲の利食いになるかと思われます。
ただし長期投資せずに、途中でちょこちょこ売買を繰り返す方が練習になります。
例:F&LC(スシロー)
次は、3563F&LC(スシロー)です。
これは筆者が現在参加してる銘柄です(今も保持中)。
「このチャートを見て皆はどう思うか」を探るのが目的です。
そして皆と同じ行動をとります。
月足チャート
これは3563F&LCの上場から7年間の株価推移です。
チャートの表示項目などの説明は、上の楽天グループの記事を参照して下さい。
ざっと全体を見回してください。
現在は下げ基調です。
こう言うときに買いで参加する場合は、損切りをしっかり意識しておきます。
また利食いも狭い範囲にします。
①から「この辺の価格で買った人が割と多いんだな」と判断します。
③の出来高を見ても同じように判断できます。
つまり「今、参加者が多い」と言うこと。
下がり始めると②までは割と簡単に下がりそうです。
これでは損切り幅が大きすぎるので、実際には日足でもっと近い場所を見付けましょう。
日足チャート
このチャートは日足です。
参加時の最初の損切りは①です。
この少し上の緑色の水平線は、実際に参加すると自動的に引かれます(筆者はここで参加)。
②はSMA、③は直近高値(こう言うサインは皆が注視してます)。
多くの人が注視してるので、攻防が活発化することが予想されます(上抜けしにくい)。
ここを上抜けてから参加します。
その場合は、②③の抵抗帯の少し下に損切りを置きます。
③の直ぐ下側の茶色のラインは、決済する価格を示しています(損切りや利食いを予約すると自動的に引かれる)。
筆者は①の直ぐ上で参加したので、少しずつ決済位置を上げてきて、今は茶色のラインで決済しようと思ってます。
まとめ
今は未だ参加せず、②③を上抜けたら参加する。
ただしこの価格帯の出来高が少ないので④、上げはじめると一挙に上げてしまう可能性があります。
もし間に合わない場合は、追いかけずに次の機会を待つか他の銘柄を探して下さい。
短期投資のコツ
- 上位足(月足)を見て、全体の方向を認識しておく。
初心者のうちは、上位足に逆らわない方が無難ではありますが、短期売買であれば利益を出せます。 - 出来高の多い価格帯に意識を集中する。
この価格帯が抵抗になり、また下支えになります。
上抜けたら参加し、損切りをこの価格帯の下にセットする。 - 損切りをあまり近くには置かない。
大きく損をするのがイヤで、根拠の無い近い位置に損切りを置くと「損切り貧乏」になります。
金額が大きくなるようなら、ストレスを感じない程度まで株数を減らしてください。 - 出来高の多い銘柄を売買する。
出来高の少ない銘柄はノイズ成分が多く、いきなり損切りラインまで価格が飛んだりします。 - 買いで参加後、一週間以内に一度もプラスにならないようなら、参加時期を間違えてます。
最初のうちは、少しでもプラスになったら利食いしてください(しつこく追いかけない)。
これが良い循環になり腕が上がっていきます。 - 自分のメンタルは自分で手当てしてください。
「あ~もっと持ってればもっと儲かった」とか「あのとき決済しておけば良かった」など、必ず出てきます。
こう言うことを何度も繰り返すことで、メンタルが強くなり、それが良い成績に結びついていきます。
とにかく「数をこなす」ことが必要です。
最初のうちは勝ち負け半々になることが多く、無駄な作業のように思われるでしょう。
でも頑張って数年続けてください。
必ずやプラスが多くなり、稼げるようになります。
底値を狙うのは禁止です。
上げたのを後から見るから「あ、底値だった」と分かるだけ。
下げてる最中に底値だと思って買いに入ると、何度も痛い目に会って疲れてしまいます。
証券会社を選ぶ
筆者はチャートは松井証券のものを使ってます。
またチャートに「買値」と「決済価格」のラインを出すために(見やすさのため)、最低一単位は松井証券で売買してます(一日に50万円までの売買は手数料無料)。
多数の株を売買する場合は、日興證券の信用買いと現引きを利用しています(信用売買と現引きの手数料が無料)。
松井証券について
2024/3 資金を日興證券に移しました。
「一日の売買金額が50万円以下なら手数料無料」と言う縛りが面倒になりました。
SBI証券のHYPER SBI 2のIFD注文が使いやすいのもあり、松井は暫く使わないつもりです。
松井証券では、一日の売買金額が50万円以下なら手数料が無料です。 公式外部リンク
またFXと同じように、発注時に返済予約を入れることが出来ます。
例えば「買った値段から100円下がったら自動的に売る」など。
これを入れておけば、取り敢えずは安心。
もし買った株の値段が上がったら、この返済予約の価格も上げていけば利食いになります。変更方法のFAQ
「日本株 → 株式注文紹介 → 訂正」で行えます。
手数料が無料になる証券会社
間もなくSBI証券と楽天証券での現物売買の手数料が無料になるので、様子を見てそちらを使うかもしれません(2023/9現在)。
これらの証券会社で、発注時に返済予約を入れる場合は、IFDを使って下さい。SBI公式サイト
2024/1 SBI証券のHYPER SBI 2 を使い始めました。
なかなか使いやすいツールです。
新NISAでの長期保有は?
筆者は長期保有しないつもりです。
新NISAを使うとなれば「現物の長期保有」がメインになると思います。
税金ゼロ、株の売買手数料無料としても、本当に株を長期保有して良いんだろうか?
ハッキリしてるのは「株の売買には博打要素が有る」と言うことです。
長期保有して配当金を稼げても、株価が下がれば意味が無い。
含み損を抱える可能性のある長期保有は、私はしていません。短期で細かく稼ぐのが好みです。
含み損が有るとストレスになります。短期保有であればいつもスッキリしていられます。
オリックスや東京電力の大暴落を忘れないでください。
高配当で長期保有としてお薦めされていた有名な銘柄です。
95%も暴落したら、いくら高配当でも持ってはいられないでしょう。
GPIF(年金機構)は、大量の株を買ってきました。
アベノミクスを美しく見せるため、株価が下がらないように買い支えてきたわけです。
でも安部さんは昇天した。
買い支えで大量に溜め込んだ株を売り払いたい。
でも売ったら株価が下がって自民党に怒られる。
これを防ぐには誰かに買わせれば良い → 庶民に買わせる方法はないか? → NISAの金額を上げる。
でも庶民は、GPIFの保有していない銘柄を買えば良いんじゃないの?GPIFの保有する銘柄一覧
日経平均が下がれば、他の株も釣られて下げます。
庶民もGPIFの保有してる株を買うのはどうよ?
株価が急に下げると自民党に怒られるので、じわじわ売り抜けよう → 株価は少しずつ下がる。
結局、株価は長期的にには下がると予想しています(個人的な見解です)。
GPIFとは年金積立金管理運用独立行政法人のことです。
厚生年金と国民年金の管理・運用をしており、2022年現在192兆円の資産を運用しています。
その規模から世界最大級の機関投資家と言われており、株式市場への影響力も大きいことから「クジラ」とも呼ばれ、他の機関投資家の運用方針を左右する等、その動向が注目されています。
配当狙いの場合の損切り
例として配当率を25%とします。
今、1万円の株を1株持ってるとします。
決算時の株価が一年間変わらなければ、翌年には12,500円の財産価値(10,000+10,000×0.25)。
一年後の株価が・・・
12,500なら、財産価値は15,625(12,500+12,500×0.25)。
8,000なら、財産価値は10,000(8,000+8,000×0.25)。
7,500なら、財産価値は9,375(7,500+7,500×0.25)。
つまり「一年後に株価が8,000以下になると損をする」ことになります。
一般的に、株価が下がると配当も下がるんですよね → 手放す人が増える → 更に株価が下がる。
この辺のことを踏まえて、損切り価格を決めてください。
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