ティオクックは、余計な甘みが無く、酸味とうまみ成分の多い調理用トマト。
味が濃く水分が少ないので、料理が水っぽくなることを防ぎ、他の素材の味を薄めません。
栽培方法は普通のトマトと変わらず、初心者も簡単に育てることができます。
ティオクックの特徴
ティオクックは調理専用のトマトです(生で食べてはおいしくありません)。
完熟しても皮が固く、甘みが少なく(糖度は5~8程度)、結構酸っぱいので、地中海系の料理のソースにぴったりな味。
余計な甘みが無く味が濃く、また水分が少ないので、料理の味を薄めません(舌の肥えてない人には分からない良さがあります)。
桃太郎などの生食用トマトに比べてやや小ぶりで、完熟しても固く日持ちします。
日持ちが良いので沢山集めることができるので、まとめてソース作りができる。
家庭菜園に向いた「長期間の収穫」ができるトマトです。
真っ赤に完熟したティオクックには、うまみ成分(グルタミン酸)やリコピンが多く含まれています。
トマトの煮込み料理を作るなら歓迎の味です。
花ズッキーニとも合う味です。
ティオクックは皮が固いので、調理する際には湯剥きが必要です。
実もそれなりに堅いので、必要であればジューサーなどを使用して下さい。
苗作り
その他の野菜の栽培方法はこちらです 野菜一覧表
完成した苗を定植するのは5月上旬です。
種蒔きから苗の完成までに70日ほど、ここから逆算して2月中旬に苗作りを開始します。
市販の苗を入手できるなら、購入して5月上旬に定植してください。畑作り・定植へジャンプ
入手できない場合は、加温しながらの苗作りとなります。
苗半作とも言われるように、苗作りはとても大事なので気合を入れて作ります。
種蒔き
ポットに種を撒きます。
発芽適温は25~30℃。
発芽後はこのポットを昼間28℃、夜間18℃ほどで維持。
水はけの良い軽い培養土を使用して下さい(根張りがとても良くなります)。
肥料は液肥を使用していますが、肥効二ヶ月の マグァンプK 小粒も使えます(中粒や大粒では肥効が長すぎる)。
育苗
ポットが乾いてカラカラになるまで水遣りしません。
水遣りは酸素を根に送り込む役目も大事なので、一挙に水が染み渡るように、かなり土が乾いてからにしてください。
発芽した苗の半分は淘汰されるように「厳しく育てる」と良い苗ができます。
12日目に発芽しました。
昼間と夜間の温度差は非常に大事です。
夜間の温度が高いと確実にヒョロ苗になります。
昼間28℃、夜間18℃ほどを維持して苗作りします。
本葉が出たら大きめの12cmポットなどに移植。
最初の花が咲いたら育苗は終りです。
播種から33日後。
育苗の間に畑を準備します
連作はできないので注意してください。
前年にナス科(トマト、ナス、ピーマン、じゃがいもなど)を植えた畑は使えません。
可能なら3年ほど空けるようにします。
トマト栽培では苦土石灰を多く施します(pH6.5~7。酸性だと尻腐れ病が出やすい)。
また窒素過剰にならないよう気を付けます。
元肥無しで牛糞堆肥だけにして、追肥で育てても構いません。
なおトマトの根は直径2mほどに広がるので、通路は広目に確保します。
原産地(南米アンデスの高原地帯)は「強い太陽光」「冷涼で昼と夜の温度差が大きい」「乾燥している」などの条件の土地です。
これらを留意して育てます。
つまり「日当たりが良く、水はけの良い乾燥した畑」を使う。
トマトを湿度の高い畑に植えると、病気が出やすくなります。
家庭菜園でトマトの病気が出ると、恐らく全滅しますから「乾いた畑」を使う事をしっかり守ってください。
定植と育成
最初の花が開いたら畑に90cm間隔で定植します。
一番果の肥大後から液肥を与えます。
または肥効二ヶ月のマグァンプK 小粒も使えます(中粒や大粒では肥効が長すぎる)。
肥料切れをおこさないようにすると沢山収穫できますが、葉の先端が丸まらない程度に押さえてください。
一般的には「奇数段の花が咲いたら追肥する」と言われてますが、機械的に追肥するのではなく、先端部分の葉の丸まり具合で判断してください。
液肥は「直ぐに効き、直ぐに切れる」ので、効き目をコントロールしやすくお薦めです。
生育適温は昼25℃、夜18℃。
32℃以上では着果不良。10℃以下では生育が鈍る。
通路(サイド)は広目に確保。
第一花房を通路側に向ける。
脇芽を取り一本仕立てにします。
鋏は使わずに手でポキっと折ってください。病気が広がるのを防げます。
茎止めクリップを使って支柱に沿わせます。
高さが2mほどになったら先端を摘芯してください。
収穫
完熟したものから収穫していきます。
日持ちするのでたっぷり集めてから纏めて調理できます。
おいしいトマトソースやビン詰めを作ってください。
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