更新剪定や根切り不要で秋茄子を収穫できます。
時期を見て苗を植えたら、あとは一定の手順に従うだけ。これで秋まで安定して収穫を続けることが出来ます。
とても簡単な育て方をご紹介します。
ナスの特徴
その他の野菜の栽培方法はこちらです 野菜一覧表
- 岩手では5月中旬以降に定植
- 通路を広くし、通路にも堆肥を入れておく
ナスは根を広く張るので通路も大事です。 - 木が小さいうちは実を削除し、木を育てることに集中する
ナスは一個の実が大きくなるので負担が大きい。
更新剪定を行わずに、秋ナスまで継続して収穫します。
栄養面で目立つものはありませんが、秋ナスはとても美味しいので、ぜひ栽培してみて下さい。
- ナス科(ジャガイモ、ピーマン、トマト、シシトウなど)
ナスは高温系の野菜です。 - 連作障害あり(3~5年)
家庭菜園でよく栽培される野菜には、ナス科が多いので注意してください。 - pH6~7
- 発芽適温は25~30℃
苗から作る場合は、必要に応じて加温してください。 - 生育温度は20~30℃
岩手では5月中旬以降に定植。
定植時には行灯を使ってください。 - 播種から収穫まで4ヶ月
- 株間は50cm
根を広く張るので、痩せた畑では一条植えにします。 - 日当たりの良い場所で育てます
苗作り
気に入った品種の市販苗が入手できないときは、苗作りから始めます。
苗作りのキモは、種蒔き用の軽い培養土を使う事。これで立派な苗になります。
今回使った種は、千両2号と米ナスです。
苗から作るのは難しくない?
初めてだと少し難しいかな。
千両2号と米ナスなら苗を売ってるよ
種蒔き
最大サイズのプラグトレイの各升に2~3粒ずつ播種します。培養土の使い方
ビニール温室で30度を維持すれば、7~10日で出てきます。
育苗では肥料を使いすぎないように注意してください。
途中で鉢替えしますが、苗数が少ないのなら直接ポットに種を蒔いても構いません。
ナスは大きい苗を作るので大きめのポットを使います。
3/23
3/16に播種(7日目)。
ポツポツと出始めてます。
苗は沢山は要らないんだ。3本ぐらいかな・・・
それじゃ最初からポットに種蒔きすればいいよ。
予備の苗を作るのも忘れずにね。
鉢上げ
一ヶ月ほど育てたら鉢上げします。
この時点で成績の良くない苗は破棄します。
4/20
播種から約一ヶ月。
これを鉢上げします。
ナスは苗が大きくなるまで育てるので、大きめのポット(鉢)を使います。
ナスは大苗にした方があとの管理が楽です。
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定植
苗を購入する場合は、なるべくなら接木ではない自根苗を入手して下さい。
漬物にしたときに自根苗のナスの方がおいしいです(ただし接木苗の方が一般的に丈夫)。
鉢上げから2~3週間ほど育てます。
ヒョロ苗にしないよう肥料などを加減しながら育ててください。
特に夜の気温を上げるとヒョロ苗になりやすいので要注意。
千両2号。
良い苗です。
こちらは米ナス。
ナスは水が大好きだからマルチを忘れずに。
ナスは広く根を張るので、畑によっては一条に植えて下さい。
また通路を広目にとり、事前に通路に緩効性肥料を埋め込んでおきます(ナスが育つと効いてくる)。
定植直後の成長が一番大事なので、花が咲くまでは丁寧に見回って水遣りと追肥を忘れずに。
定植後の一ヶ月は気合を入れて育ててください。
キャベツや白菜でも同じですが、野菜は定植後の一ヶ月はとても大事な時期です。
風が当たる畑の場合は、網を張ったり、行灯で囲うなどします。
寒さに弱いのでマルチは必須です。
定植直後の行灯や苗帽子は、苗が風で揺れるのも防いでくれます。
育成
追肥は、一株当たり一握りを半月ごとに与えます。
ただし美味しいナスを手に入れたいのなら、様子を見ながら最低限にして下さい。
定植から一ヶ月ほどで一番花が咲きます。
花が大きければ健康的に成長しています。
また雌しべが先に出ていることも確認してください(不健康だと実に栄養を取られないために、雌しべが凹んで受粉しなくなる)。
なおこの一番花には二週間で実が付きますが、この実(花)は小さいうちに採ってしまいます。
花が咲くと半月ほどで実が付く。
ナスを大量に長期間ならせるプロ農家は、剪定や切り戻しをしています。
家庭菜園ではそこまでしなくても、倒れないように支柱を立てたり、葉が多すぎたら枝を少し取る程度でも十分に実が付きます。
ただし剪定と切り戻しをしないと、秋ナスの収穫は難しくなります。
剪定と切り戻し
3本で仕立てる場合:一番花に近い脇芽2本だけを残す
2本で仕立てる場合:一番花の直近の脇芽1本だけを残す
そして高さが2mほどになったら先端を摘芯します。
脇芽の位置を確認できたら、一番花は削除して下さい。
ナスは一番花に近い脇芽が大きく育つ性質があります。
一番花の近くの脇芽を伸ばして脇枝としてください。
なお一番花から離れた下の方の脇芽は全て削除します。
2本で仕立てる場合。
脇枝が決まったら一番花を削除します。
株を大きく育てたい場合は、二番花や三番花も削除してください。
切り戻しでは、主枝と脇枝を切らないように注意してください。
①花より先の枝を切る(葉を数枚残すのも可)。
②実を収穫したら葉を一枚残して枝を切る。
③残した脇芽が伸びて同じように実を付けます。
①②③を繰り返します。
この剪定をしていれば、更新剪定をしなくても秋ナスを収穫できます。
支柱の立て方
7/1
そろそろ実が付きます。
ナスの実は重いので、支柱やヒモで支えてください。
こちらはX形に支柱を立てる場合。
曲がるポールや紐を使って支える方法もあります。
一番の実は小さいうちに採ります(二番や三番を採るのもあり)。
この時期は株を大きく育てるのがメイン。
なるべく葉が重ならないように支柱やヒモで誘引して下さい。
収穫
7/27
最盛期を迎えました。
真ん中は米ナス。
両側は千両2号。
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