野菜が不味い理由|品種・流通・規格と残肥料

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野菜が不味いので買わなくなりました(現在は自給自足)。
なかにはとても食べられないようなのもあります。
どうして不味いのか考えてみました。

一番大きいのは「品種」。
ちょっと品種を変えるだけで劇的に美味しくなるのに、わざわざ不味い品種を作ってる。
しかも規格に合うように未熟で出荷するから余計に不味くなる。

日本の農薬の残留基準はEUの100倍へジャンプ
日本には窒素の残留基準は存在しない(野放し)へジャンプ

興味があるところを読む

市販品と自作品の違い

品種の差、流通の都合、規格、そして肥料の量。
この四点でしょう。
違いが四つもある!

自作なら・・・
・味の良い品種を選べる
・味のために肥料を加減できる。
・流通自体が不要
・規格自体が不要
「良い味」のためだけに作るから美味しいに決まってます。

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品種の差

品種の差、流通の都合、規格、そして肥料の量

例えばキュウリ。
市販のキュウリは皮が硬い(分厚い)、中身がグチャっとしてる。
何故か?
皮の硬い品種を選んで作ってるから。
病気を防ぐためにカボチャの苗とつないでるから。

皮が丈夫じゃないと流通で傷みやすい。
カボチャを台木にしてるので形質が現れてグチャっとなる。
規格に合わないと並べにくいので揃いの良い品種を使う。
味ではなく規格に合わせるために肥料を使う(味は無視)。

キュウリもトマトも大きさが揃っている。
また皮が硬いので傷まない。

自作では味第一で品種を選べます。
皮の柔らかい、しっかりと味と香りのある品種を選べる。
しかも味のために肥料を減らせる。
ただしトゲだらけで、大きさはバラバラ、しかも曲がってる。
これだと「流通の都合、そして規格」で落第、市場に出せません。
市販のキュウリ苗を育てたことがありますが、市販のキュウリの特徴を全部持っていました。ちっとも美味しくありませんでした。

四葉キュウリ。
これじゃ確実に落第。

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流通の都合(自作すれば無関係)

品種の差、流通の都合、規格、そして肥料の量

例えばトマト。
市販のトマトは皮が固い、実が堅い、酸っぱい。
何故か?
出荷から店頭に並ぶまにで3日かかると見て、3日後に丁度良くなるように収穫するから。

株で完熟させず流通してる間に熟すので美味しくない。
トマトだけではなく果樹などもこの方式。

未だ青い未熟なものを出荷する。
3日も経てば丁度良い色になる。

自作では美味しく熟したものだけを収穫出来ます。
畑を見回り熟したものは収穫し未熟なものは残す。
もしこの熟したのを出荷したら、店頭に並ぶ頃には崩れてしまうので「流通の都合」には全く合いません。
大きさもバラバラなので規格外で廃棄処分。
自作なら「良い味」のために全能力を振り向けることができます。

完熟したのだけを収穫する。

桃も完熟して落ちそうなのだけ収穫。

規格と肥料(自作すれば無関係)

品種の差、流通の都合、規格、そして肥料の量
この規格が凄い。
消費者が望んだからできた規格です。

まず規格外の野菜は捨てます。こちら 野菜の出荷規格
40%は廃棄・・・つまり作った野菜の半分近くは捨てる。

捨てないと規格品の値段の足を引っ張る。
また価格維持のため出荷せずに、畑の肥料にすることも有ります。

白菜をトラクターで潰す。豊作貧乏

キャベツ:700g以下のキャベツはゴミ。
白菜:1.5kg以下の白菜はゴミ。
キュウリ:19cm以下25cm以上はゴミ。
オクラ:6.6cm以下12cm以上はゴミ。
大根:1.5cm以上曲がってたらゴミ。
ただし味の規格は無い ← いかに味はどうでも良いかが分かります。

大きさにはS/M/Lなどの規格もあります。
一定サイズのものを箱詰めする方が隙間ができず運賃の無駄がない。

この規格に合わせるためには、味を無視して品種を選び、更に肥料と農薬をセットで使います。
窒素肥料を増やせば繊維が太り大きくなる、ただし不健康なので病気になりやすく、虫もつきやすいので農薬を使う。
農薬は法律で許されるギリギリまで使えます(出荷前日まで使える農薬もある)。
窒素の残留に関する許容基準は、日本には存在さえしません。
農薬違反で捕まった農家って聞いたことがありません。

残留窒素がEU基準の2倍の水菜

日本には残留窒素の基準が無い
基準自体が存在せず野放し状態。
野菜を大きく太らせる(規格に合わせる)ために窒素肥料を使うと、使い切れない分を野菜は、硝酸態窒素として溜め込んでしまいます。
特に葉物野菜は溜め込む量が多く、味の悪さに繋がるほか、危険性も指摘されています。
硝酸態窒素:排ガス問題で発癌性が指摘された「NOx」の仲間。

残留窒素の怖さは広くは知られていませんが、WEB上には色々な記事が発表されています。
一部を抜粋して記しておきます。

  • ブルーベビー事件 こちらの記事
    米国で裏ごししたほうれん草を離乳食として赤ん坊に食べさせたところ、真っ青になり30分もたたずに赤ん坊が39人死亡した。
  • 毎年100島の牛がポックリ病で死んでます。こちらの記事
    原因は牧草に含まれている残留窒素。
  • 水菜を測ったらEU基準の2倍以上だった こちらの記事
    実際にスーパーで売られている水菜の残留濃度を測ったら7400ppmでした(EU基準の倍以上)。
    チンゲンサイは5倍、米は最低で3倍、最高は・・・ 日本の野菜は海外で「汚染物」扱い
  • そのひとつの正解が、野菜における硝酸態窒素を低減すること こちらの記事
    もっとも有効なのは栽培方法を工夫することであるのは間違いありません。

窒素を多く取り込みすぎたメタボな植物は、病気に弱くなり早く腐敗します。
冷蔵庫の中で野菜が傷んで異臭を放っているのは、有機物質の腐敗臭と言えます。
欧米では野菜などに窒素(硝酸態窒素)の残留濃度基準を3000ppm未満と定めていますが、 日本は残留濃度基準を定めていません。

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野菜が不味い理由まとめ

買う方が悪い

「値段と見た目」を重視する消費者が野菜を不味くしてる。
見た目や収穫量を追求する品種は、どんどん不味くなるようです。
農家は要求されるもの(売れるもの)を作ってるだけ。

消費者:もっと安くしろ。
 はい、それじゃ機械で一斉収穫しやすい硬くて丈夫な品種にします。
消費者:もっと見た目を良くしろ。
 はい、輸送中に痛むと困るので早穫りします。

値段見た目  ← こんな感じ?

やすべぇ

もっと美味しくしてよ

よかとん

値段が高くなるし見た目もバラバラになるよ。
それで良い?

やすべぇ

安くて綺麗で不味いのでいいや

よかとん

・・・

自作品と市販品の違い

キャベツの味噌汁。
自作キャベツは煮ると直ぐに柔らかくなります。
市販キャベツは長々と煮ないと柔らかくなりません。

カブや大根などの根菜類も含めて、自作品は肥料で強引に太らせないので繊維が細く柔らかい。
また水のようなあっさりした味です。

自作なら農薬の使用量を最低限にすることができます(その気になれば無農薬も可)。
実際に栽培してみると分かりますが、農薬は定植時の苗が弱いときに一度だけと言う使い方がメイン。
収穫までに何ヶ月もの時間があるので、残留農薬はゼロでしょう。

一方、市販野菜の残留農薬の基準値はEUの100倍!こちら
日本は狭い畑で連作するから仕方ないことですが、基準値が100倍も違うって・・・日本人はEU人より100倍強いんでしょう。

農家はできれば肥料も農薬も使いたくないんです(お金も手間もかかる)。
でも規格外のサイズじゃ売り物にならない。
出荷直前に虫に食われたら堪らないから最後まで薬を効かせます。

品種改良の方向

品種改良の方向性ははっきりしています。
「より安く」「より見た目を良く」 ← 消費者の望む通り

より安く
なるべく機械化するしか手がありません。
機械で植えやすく、そして機械で収穫しても傷まない硬くて丈夫な品種にする。
人手をかけずに農薬で一斉に処理できることも大事。
また規格に合わせることで輸送費が安くなります(箱詰めの際に隙間を少なくできる)。

より見た目を良く
例えばトマトなら115g以上、大根なら曲がりが1.5cm以下の規格に合う品種を使う。
栽培時もこの規格を目指します。
この規格に合わない野菜は捨てられます。

農薬の凄さ・・・EUの100倍!

プロの書いた素晴らしい記事を見付けたので読んでみて下さい。こちらです
一部を抜粋して以下に転載しました。

世界では、日本の野菜は危険と言われているのです。農薬汚染されているとみなしている。
東京で開かれた農薬問題の国際シンポジウムに来ていた海外の研究者は日本の残留基準の高さに呆れ・・・

輸入を絶対に認めるつもりはない』と断言。
「日本のネオニコチノイド系農薬の残留基準は、事実上基準のない中国を除き、世界で最も高い水準にある」

日本の残留農薬の基準は他国の10倍~100倍
こちらのSPAの記事が原典のようです。

東京で開かれた農薬問題の国際シンポジウムに来ていた海外の研究者は日本の残留基準の高さに呆れ、『こんなに危険な日本の農産物は輸出してくれるな。我が国の子供たちを守るために、輸入を絶対に認めるつもりはない』と断言していました。

ネオニコチノイドとは?こちら 危険性
「ニコチンに似た成分をベースとする殺虫剤
※水に溶けて根から葉先まで植物の隅々に行きわたる浸透性殺虫剤
※オルトランDXにも含まれています(GFオルトランには含まれてない)。

他にも記事が発表されてます。こちら
「面積当たりの農薬使用量で見ると、日本は中国、韓国に次いで世界第3位の農薬使用大国」
「神奈川県の1998年(平成10年)度の検査結果によると、残留農薬基準違反で販売を禁止された農産物は、すべて国産野菜でした。」 ← EUの基準値はもちろんのこと日本の基準値さえも超えている

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まとめのまとめ

先の長い子供や若者は要注意でしょう(放射能汚染と一緒)。
要注意と言っても注意のしようが無い。
どうか自作することで体を守って下さい。
買う側の都合も作る側の都合も分かりますが、できれば自作して下さい。

福島の原発爆発の時もそうでしたが、日本は「根拠のある基準値」ではなく「行政上の都合の良い基準値」にしていることが多々あります。

原発事故後に安全な放射能の被曝量がいきなり2.5倍になりました。こちら
事故前 → 「日本は世界一厳しい基準です。だから原発は100%安全です」
「原発は100%安全」をアッピるための基準値だから、事故が起きたらイキナリ2.5倍・・・恐らく人間もイキナリ2.5倍丈夫になったんでしょう・・・完全なご都合主義。

農薬も同じノリと思われるので自衛して下さい。

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