ズッキーニの育て方|支柱不要の露地栽培|旬に花を食べる贅沢レシピ

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花ズッキーニを自作して、フリットや天ぷらで食べます。
自作してこそ食べられる豪華で贅沢な料理。
しかも最高においしいズッキーニの品種「ジェノベーゼ」を使います。

ズッキーニも他の野菜と同じように、おいしさは品種で決まります。
「え?ズッキーニってこんな味だったの!」と驚かれると思います。
これを食べたら市販の真っ黒いズッキーニ(品種名ダイナー)なんて、”ただのキュウリ”です。

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一番大事なのは品種選び

種はこちらで購入可能です。
「ジェノベーゼ」と言う品種を使います。
この品種はとにかく香りが素晴らしい。
歯応えもコリコリ。
実がとても良い香りなので、花ズッキーニとして食べると抜群のおいしさです。
ジェノベーゼの「花ズッキーニ と チーズ と オリーブオイル」の組合せは最高です。
その他の野菜の栽培方法はこちらです 野菜一覧表

ズッキーニを作るなら、このジェノベーゼを選んでください。
30年近く色々な品種のズッキーニを作ってきましたが、間違いなくこれが一番です。
スーパーで売ってる、色の黒い固いダイナーとは全く違います。 別の食べ物です。
折角作るのだからしっかりと品種を選んでください。

一度でも食べれば大好きになります。
売ってるズッキーニを買わなくなること請け合いです。

筆者の家の周りの農家の人たちも、自家用にはジェノベーゼを作ってます(20年ほど前に、苗を配ったことがあり、それからは自家採取して毎年作ってるとのこと)。
なのに道の駅にはダイナーを出します。
「簡単に栽培できるダイナーは道の駅で売り、おいしいジェノベーゼは自分ちで食べる」・・・田舎あるある(^^;
雄花も雌花もどちらもおいしいです。

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ズッキーニの育て方

その他の野菜の栽培方法はこちらです 野菜一覧表

使用品種:ジェノベーゼ
連作障害:ナシ
播種時期:4~6月
畝高:標準
畝幅:150cm
※岩手県中部に於ける、ここ20年ほどの実績に基づいています。

割と高温が好きな野菜なので、5月の連休以降に始めれば至って簡単に育ちます。
かなり大きくなるので、畝幅を広くしてください。
畝幅150cmでも、はみ出すことがあります。
株間は最低でも100cmは必要です。
ジェノベーゼは、とにかく大きくなるので、畑の端に植えないと畑が勿体ない。
なお連作障害は出ないので、畑の回転には気を遣はなくて構いません。

苗作り

ジェノベーゼの苗は売ってません。
苗作りから始めます。
5月以前の寒い時期に苗を作るのなら加温する必要があります。
地温30℃を保つと5日ほどで発芽します。

国産の種と違って発芽が揃いにくいので、一晩ほどの事前吸水も有効です。
自家採取すれば発芽率がほぼ100%になるので、ぜひ自家採取しましょう。

5月以前に苗作りをする場合はビニール温室温度計などを利用します。
サーモスタット付きのヒートマットなども利用できます。

日当たりの良い廊下にビニール温室を置き、その中で発芽させることもできます。
夜が寒いようならヒーターで加温して下さい。

市販の種は発芽率が悪い場合があるので、発芽しない分を含めて多めに苗を作ります。
地温によりますが5~7日で綺麗に発芽します。
苗のうちから大きいので、大きめのプラグトレイまたはポットを使ってください。

発芽後も低温には気を付けます。
大体ですが昼間は25℃以上、夜は10℃ぐらいを維持すれば、順調に成長します。
水は少な目、夜は低温にして、茎の太い苗を作って下さい。

葉っぱが大きいので、本葉2枚ぐらいで定植しても構いません。
プラグトレイでなくポリポットで作るなら、本葉3~4枚まで育てても問題ありません。
丈夫なので雑に扱っても大丈夫。

定植

前年に野菜を作った畑であれば、堆肥などは不要です。
また追肥をしなくても収穫出来ます。

畑の元肥はいつもと同じように、牛糞堆肥+苦土石灰です。
化成肥料は未だ入れないでください。
最初から肥料が効くと大きくなるだけで、実がなかなか付かなかったりします。
なお気温が低いようならマルチが効果的です。
草取りの手間も省けるので必要であれば使ってください。

本葉2枚で定植しました。
必要ならネキリトンなども使います。

定植してから約一ヶ月。
既にでかい。
まだまだ育ちます。

更に半月後。
花が咲き始め実も付いてます(先に雄花だけが咲く場合があります)。
花が咲いたら追肥可能です(元気の無い株にだけ追肥して下さい。追肥場所は葉の先端辺り)。
野菜栽培では肥料は少ないほど美味しい野菜になります。くれぐれも「減肥」で。

①のように雌花がつき、数日すると②③のように育ってきます。
筆者はこのサイズで収穫しています。
初期は雄花ばかりが付くこともありますが、少し待てば雌花も付き始めます。

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収穫

いよいよ収穫(7~9月半ば)。
ジェノベーゼは、高さ方向も大きくなりますが途中で倒れることは殆どありません。
ただし肥料が効き過ぎて徒長してしまった場合は、トンネル支柱などで支えてください。
また花や実は、株元にゴチャゴチャっと付くので、株元へ草マルチなどを敷いておくと、収穫しやすくなります。

株元にビチっと付きます。
草が伸びてくると採りにくいので、刈った草を敷いておくマルチも有効。

花ごと食べるので、実が小さいうちに花と一緒に採ってしまいます。
雄花も美味しいので忘れずに収穫します(茎も美味しいので長目に採る)。
肉詰めなどのように、花の中に詰め物をするのであれば昼頃に収穫します(朝は花が開いており、昼頃には閉じる)。

大きくしても味や香りは変わりませんが、小さい方が繊維が細く歯ごたえが繊細です。
勿体ないと思うなら大きく育ててください。これもしっかりおいしい。

大きい実をオリーブオイルで焼くのもおいしい。

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レシピ

料理するときは、正式には花の中心にある雌しべを取ります(取らなくても味に変わり無し)。
花を流水で洗うと傷むので、ボールに水を張り花を開いてポチャポチャっと洗います(花は甘いのでアリが入っていることがある)。
なお雄花の茎は独特の歯応えでおいしいので、なるべく長目に収穫して一緒に調理してください。

花は朝のうちだけ開き、9時頃にはしぼむので、料理方法に応じて時間差で収穫します。
しぼんでる花なら、中に肉やチーズを詰めやすいでしょう。

このぐらいで収穫してしまいます(これは雌花です)。
大きく育てた実もおいしいですが、小さいのはきめ細かくて別格。

奥が雌花(茎が太い)、手前は雄花(茎が細い)。
雄花は茎部分も美味しいので長目に採る。

中にモッツァレラやブッファラを詰めてオリーブオイルで揚げます。
10個は食べてしまいます。
ワイン一本は軽く飲んでしまうかも😀

しっかりと実を食べるなら、もう少し大きくしてください。
大きい実を5mmほどにスライスして、多めのオリーブオイルでくたっとするまで炒める。
これまた素晴らしいおいしさです。
素材が美味しいから何をしても良い。

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採種

ジェノベーゼは固定種です(F1ではない)。
自分で種を採れば、翌年も同じように栽培できます。
自家採種すると発芽率がとても良くなります。
また自家採種を繰り返していると、その土地にあった品種に成長していくそうです。

確実な採種のために人工授粉します。
雄花の花びらをすっかり外してから、花粉を雌しべにこすりつけてください。

受粉した実を残すと新しい雌花が付かなくなるので、この株は採種専用となります。
株本体がすっかり枯れて、実の色が焦げ茶色になり固くなったら採種します(翌年の春先でも構わない)。

この株は採種専用。
もっと焦げ茶色になるまで置いておきます。
越冬して翌年の春に採種しても構いません。

大きくて厚みのある種を選びます。
自家採種した種は発芽率抜群、これでまたジェノベーゼが食べられます!

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