ブルーベリー栽培はとても簡単で、植えてしまえば毎年大収穫です。
ただの「木」だから、特に手間もかからず、肥料はなくても平気、収穫期間も長い。
その他の野菜の栽培方法はこちらです 野菜一覧表
一度植えれば一生ものです。
自作のブルーベリーは市販品とは全然違います。
実が大きい、うまい、しかもタダ(^^;
栽培上の注意
手抜きで育てる・・・「最大の収穫 & 最高の品質」とかを狙わないのがコツです。
こう言うことを目標にすると疲れますから。


2023 ブルーベリーの植え付け図
2003年からブルーベリーを栽培しています。
多品種を20年ほど育ててみて分かったことを発信しています。

地植え
手間をかけたくないのなら地植えに限ります。
鉢植えでも十分に実が付きますが、夏場の水遣りはかなり面倒。
ブルーベリーは夏場は水の蒸散が多く、鉢植えだとほぼ毎日水遣りするようなので、地植えをお薦めします。
植える場所
陽当たりの良いところが一番ですが、半日陰でも平気で育ちます。
ただ陽当たりが悪いと花が少ない → 実が少ない。
大事なのは土のpHが低いこと。
ピートモスが必須。
必ずピートモスを使ってください。
これで立派に育ちます。
なお杉の木の側やツツジが元気に育っているような場所はpHが低いものです。

とにかくピートモスを入れる
土のpHが高い場合(概ね5以上)は
無調整ピートモスを入れます。
日本の普通の土地ならpHは5以上なので、ピートモスは必須です。
必ず無調整を使って下さい(pH調整済みのも売ってるので間違えないように注意)。
無調整ピートモスのpHは、新品時でpH4程度、雨に晒した数ヶ月後でもpH5程度です。
量は一本の苗木につき圧縮状態のを50L(外国製のピートモスの場合は2cuft)。
国産でも外国産でも変わりありませんが、外国産の方が安いはず。
大量に使うので安いところから購入します(30本ほど植えてますが値段による性能の差は無いようです)。
直径50cm、深さ30cm位の穴を空け、そこにピートモスの塊を50L(写真のサイズなら半分)入れます。
ピートモスは圧縮されて固まっており、ほぐすと倍の量になりますが、ほぐさずに塊のままで構いません。
上写真の塊をスコップで半分に割り、そのまま穴の中へ落とせばOK。
数ヶ月放置します。
雨がピートモスの中に染みこみ、数ヶ月後には立派な植え穴になります。
圧縮ピートモスはなかなか水を吸わないので、自分で水を染みこませようとすると大変です。
数ヶ月放置が一番簡単です。
苗の調達
植え穴が完成する頃を見計らって苗木を調達します。
品種が多いほど収穫が多いです ← これ大事
多品種にするほど有利なので、同一品種を買わないように気を付けて下さい。
何年かすると自分の土地に合った、おいしくて収穫の多い品種が分かります。その品種を挿し木で増やせば良いので「多品種」を守るようにして下さい。
血統の良い純血種が欲しい場合は、大関ナーセリーでの購入をお薦めします。ちょい高いですが、立派な苗木が届きます。
早生から晩生まで20品種をここから買いましたが、外れは一本も無く、全て順調に育ちました。
安い苗木を探す場合は、8月以降にホームセンターに行きます。
実の落ちた苗木を安く売ってるので、これを購入します(翌年の春に枝を切って挿し木をすれば数年で増やせます 後述)。 ホームセンターの苗は土が良くない場合があるので、ピートモスに入れ替えることをお薦めします。

ブルーベリーの品種
ところでブルーベリーは「寒い土地向き品種」と「暖かい土地向き品種」があります。タキイ種苗の品種サイト
寒い土地向けのノーザンハイブッシュ。
暖かい土地向けのサザンハイブッシュ、ラビットアイ。
おいしいのはノーザンハイブッシュなので、できればこれを育てたい。
北関東以北であればノーザンハイブッシュが育ちます。
※サザンハイブッシュも数本育てています。
ここ(岩手県中部)でおいしい(私好み)品種は・・・
- サザンゼバブルー
暖かい土地向けの品種ですが、これは香り高くおいしい。
ただし木が小さい、実が小さい。 - スパータン
早生で実が大きい。 - 中生では、オニール、グレートブルー、ブルージェイなど。
- 晩生では、レイトブルー、ブリジッタ。
- 一方、チャンドラー(晩生)は、でかいだけでちっともおいしくないからお薦めしません。

植えつけと肥料
数ヶ月前から作っておいた植え穴に植えつけます。
ピートモス自体は肥料成分ゼロなので、長持ちする堆肥系の肥料を混ぜてください。
またピートモスがしっかり水を吸い、ほぐれてることを確認します。
時期はいつでも平気です(一般的に植物は葉が枯れてからですが、いつ植えても問題無く活着します)。
植えつけるときにピートモスを土と混ぜる必要はありません。
混ぜても構いませんが、そんな手間をかけなくても、ストレートのピートモスだけで大丈夫です。数年後には自然に土と混ざり、見分けが付かなくなります。
夏の終わりには株の周りを少し掘り、堆肥系の肥料を入れて下さい。
何年も放任状態でも十分に育ちますが、収穫量が少し減ります。
肥料をやらなくても食べきれないほど実がなるので、手間なら肥料無しでも大丈夫です。
収穫量に響くのは肥料よりも”剪定”です。
沢山の収穫が目的なら、まじめに剪定することで収量が上がります。
剪定
もし実を大量に欲しいなら剪定します。
苗木を植えて5年ほどすると、木が混んできて実が少なくなってきます。
葉が落ちた秋から翌年の早春に剪定をすることで翌年の実の量が増大します。
切るのは茶色くなった太い枝です。
根元からスッパリ切ってしまってください。
枝の先の方には実が付くので、普通の木の剪定のようにちょこちょこ先を切るのはダメです。
切るときは根元の方から出てる太い枝をバッサリ切ります。
こうすると新しいシュートが基部から出てきます。
5年毎ぐらいに古い枝と新しいシュートを入れ替えてやります。
剪定はしなくてもそれなりの収穫が続くので、面倒なら剪定しなくても構いません。
神経質な木ではないので、それこそ「適当」で大丈夫。

数年後には食べきれないほど採れます。
食べ残した分はどんどんジャムにしてますが、冷凍したのを少し溶かして食べるのもうまいです。
もし大量収穫を狙うなら剪定が必要です。
「そこそこ採れれば良い」のなら剪定も肥料も不要です。
ジャムにする場合は、採り立てと追熟した実を混ぜてバランスを取ります。
採り立ては酸っぱさと香り、追熟した実は甘さが出ます。
採り立てだけで作ると砂糖が必要になるかもしれません。
その後の成長の様子
植えつけた翌年以降、5月に入ると花が咲き実を付けます。
5月の下旬からポツポツと収穫が始まります。
収穫風景
増やす
挿し木で簡単に増やせます。
挿し木してから2年で地植えできる大きさになります。
地植えするまでは鉢で育てるので、水切れに要注意(ブルーベリーはとにかく蒸散が多い)。
ここでは春先の未だ葉っぱが出ない頃の枝を使っていますが、葉が出てからでも葉の枚数を減らして挿せば付きます。
非常に簡単なので、どんどん増やして下さい。
挿し木の仕方ですが、ごく一般的な方法で大丈夫。
枝を鋏で20cmほどに切り分け、根側をカッターナイフで斜めに切り落とし、小さい鉢に挿します。
使う土は水で戻したピートモス100%。
鉢を木の下などに置いて少し日除けしてやります。
数ヶ月で新しい葉っぱが出てきます。


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