東北地方でも6月になれば高温系の野菜栽培を開始できます。
落花生、晩成の枝豆、オクラ、ゴマなど。
6月の中旬にはキュウリ苗などの定植もあり、いよいよ本格的な野菜作りの季節になります。
適期適作で
気象庁5月の気温データ
少し温度が低くても苗から作るのであれば対応できます。
苗なら手元で育てることができ、温度が低い場合も対応可能。
キュウリ、落花生、オクラ、秘伝(晩成の枝豆)、ゴマなどを苗から作るのであれば、5月中旬から開始できます。
直播きするのなら5月下旬以降が安全でしょう。
時期を待たずに早めに苗を作り始めると、苗の完成時に気温が低く野菜の適温と合わず、定植しても枯れたり育たなかったりします。
直播きも時期を待たずに早く蒔いてしまうと、花が咲く前に茎だけが伸びてしまい、倒伏したり実が付かなかったりします。
キュウリの苗作り
岩手中部では5月中旬に苗作りを開始します。
自作のキュウリを食べてしまうと、もう市販品は買えないですよね。
必需品なので5月と6月の二回、苗作りしています(6月は直播きも可)。
こうすると9月ごろまで収穫出来ます。
栽培の概要
5月開始のキュウリは苗から作ります。
苗作りはとても簡単で、ポットに種を蒔けば20日ほどで完成。
キュウリ苗は丈夫なので、気温が丁度良くなるまで苗の状態で維持できます。
苗作りは最低気温が10℃を下回らない頃から開始するのが安全です。
なお発芽地温は25℃なので、寒いようであれば加温してください(加温しないと発芽までに一週間ほどかかる場合がある)。
苗作りは5月中旬と6月下旬の二回。
定植は本葉3枚以上で。
落花生の苗作りと直播き
落花生も必須野菜の一つです。
なにしろ茹で落花生のおいしさは半端じゃありません。
これも暖かくなってから栽培を始めます。
栽培の概要
落花生は基本的に直播きしますが、発芽不良に備えて苗も作っておきます。
マルチに穴を空けて直播きし、カラス除けに糸(釣り糸や水糸など)を張ります。
10cmほどの高さになれば糸を外して構いません。
なお発芽しないところには、苗作りした株を定植します。
花が咲いたらマルチを剥がして中耕(子房柄を挿させるため)。
試しに味見しながら収穫時期を見計らいます。
収穫したら早速茹で落花生を作り、冷凍。
また来年の種も忘れずに確保します。
枝豆(秘伝)の直播き
秘伝は晩生の枝豆で、味の濃い香り高い品種です。
秘伝は6月に入ってから開始しますが、発芽率が良いので苗作りはしていません。
栽培の概要
豆なので肥料は殆ど使いません。
もし前年の肥料が畑に残っているようなら、元肥無しで育てられます。
元肥が多いと茎が伸びて倒れたりするので加減して下さい。
肥料を減らしても気温によっては伸びすぎて倒れたりします。
これを防ぐために土寄せする場合があるので、畝は広目にしてください。
種を蒔くときに、畑の隅にでも予備苗用の種も同時に蒔いておけば、欠株の補充に使えます。
茎が伸びすぎるようなら途中1~2度ほど土寄せします。
摘芯も効果的です。
また花が咲き始める前に一度だけ追肥して下さい。
あとは放任し、10月に入れば収穫出来ます。
オクラの直播き
オクラも6月に始めます。
オクラは特に寒さに弱いので、必ず6月に入ってから育て始めます。
種を蒔き芽が出た後で冷たい雨に当たると、地際部分が細くなり倒れて枯れてしまいます。
これを防ぐため、気温が上がるのを待って種蒔きして下さい。
もし危ない場合は苗帽子などを被せて保護してやります。
栽培の概要
とにかく高温系の野菜であることを意識して育てて下さい。
気温が上がるのを待つ、マルチをする、苗帽子を使う。
ナスよりも寒さに弱いです。
オクラはマルチが必要なので、落花生やナスなどと同じ畝に植えればマルチ張りの手間を減らせます。
私は20mほどのマルチを一本張り、端からナス、オクラ、落花生と植えてます。
落花生は途中でマルチを剥がすので、なるべく端の方が無駄が出ません。
なおオクラは一本立ちにしません。
一カ所に3粒ほどの種を蒔いたら、間引きせずに全部育てます。
風が吹いてもお互いに支え合って倒れません。
後は放任で実がなったら遅れずに収穫。
ゴマの苗作り
ゴマも高温系の野菜なので、暖かくなってから始めます。
ゴマは直播きでも簡単に出ますが、種が小さく苗も小さいので苗作りした方が確実です。
苗が小さいので小セルのプラグトレイ(50~70穴)で作れます。
栽培の概要
プラグトレイに種を蒔くだけで勝手に苗が完成します。
時期さえ間違わなければとても簡単。
育成中も何もすることが無く、完成まで放任です。
ただ花が咲く頃に芋虫が付くことがあるので、その場合は防除が必要になります。
防除しないと葉を全部食べられてしまいます(芋虫はゴマの葉が大好き)。
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